直張り工法のサイディングは基本的に、劣化が見られた時点で通気工法に張り替えることを推奨されます。けれどもそのような予算がなければ、外壁塗装でしっかりと保護するようにします。その際に選ぶべき塗料は、透湿性の高いものです。例えば一般的には地震にも強い弾力性の高い塗料が推奨されますが、このような気密性の高いもので塗装してしまうと結露の問題が解消されません。また、いずれはサイディングを張り替える計画を立てた方が良いので、無暗に高品質の塗料を使っても無駄になる場合があります。
通気工法のサイディングであればどのような塗料でも使えるかというと、実はそうではありません。実はサイディングは表面温度が上昇しやすく、さらに吸水性が高いという特徴があります。つまり、伸縮性の高い弾性塗料を塗ってしまうと、高温になった表面の熱で塗膜が柔らかくなってしまい、さらにサイディングが吸収した水分を含むことで膨張し剥がれてしまいます。つまり弾性の低い塗料が向いているというわけです。